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☆ (EDO-TTF)2XF6の金属-絶縁体転移に対する陰イオンの効果

struct params  (EDO-TTF)2XF6 (X = P, As, Sb)は同形構造を持ち、その金属状態が持つ多重不安定性に基づく金属-絶縁体転移を起こす。何れの場合も、際立った分子変形を伴う。陰イオンが大きくなるにつれ、転移温度は下がり(279.0 → 270.8 → 242 K)、転移の温度ヒステリシスは増大した(1.0 → 5.5 → 14 K)。
 これらの転移に伴う、単位組成あたりの結晶格子の変化を検討した。a'(bc*面に垂直な方向の繰返し周期), b, c*の各軸長、および、単位格子体積(V)のいずれもが転移温度で不連続に変化した。特に、c*-軸の長さ(正確には1/|c*|)の不連続性が際立っており、結晶格子の異方的な変形が確認された。陰イオンが大きくなるに従い、Vの不連続性も増大しており、これがヒステリシスの大きさと関連していると考えられる。

Y. Nakano, H. Yamochi, G. Saito, M. Uruichi, K. Yakushi, J. Phys.: Conf. Ser., 148, 012007-1-4 (2009)

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