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☆ EDO-TTFに導入したメチル基の効果

chemstruct.jpg  EDO-TTFは、一般に、擬1次元的な電子状態を持つ錯体を与え易い。この分子にメチル基を導入すると、π-電子系はほぼ元の状態を保ったまま、分子の対称性を低下させる事が出来る。

fig6  (MeEDO-TTF)2X (X = BF4, ClO4)は同形の錯体であり、何れも粉末加圧形成試料を用いた測定でも測定最低温度(10 K)まで金属的挙動を保った。結晶中では分子の向きを揃えて積層したカラム構造が生成していた(図中の相互作用sで結ばれた分子)。分子間の相互作用は2次元的であり、これが、低温まで金属状態が保たれる事と良く対応している。
 ただし、分子間相互作用は弱く、これらの錯体は金属と半導体の境界付近に位置すると考えられた(ClO4錯体の場合の重なり積分値: t = 11.3, p = 8.5, s = -5.4 × 10-3)。


X.F. Shao, Y. Nakano, H. Yamochi, A.D. Dubrovskiy, A. Otsuka, T. Murata, Y. Yoshida, G. Saito, S. Koshihara, J. Mater. Chem., 18(18), 2131-2140 (2008)

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